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一角獣タピストリー展

きのうは国立新美術館の「貴婦人と一角獣」展に行ってきた。

一角獣4
フランス国立クリュニー中世美術館の至宝で、1500年ごろに制作された、6面1組のタピストリー。
若い貴婦人と一角獣が描かれ、約3~4メートル四方の大きさで6面並ぶ部屋は壮観。

それぞれ「触覚」「味覚」「嗅覚」「聴覚」「視覚」と人間の五感を表し、最後の1面は「我が唯一の望み」。
上の写真は、そのうちの「視覚」。
貴婦人が持つ手鏡に、ユニコーンの顔が写っているという凝ったデザイン。

一角獣 14㎝20130504224009aa1

上の「触覚」で、貴婦人が一角獣の角を握っているのが意味深…考えすぎでしょうか?

一角獣 わが唯一の望み

上の「わが唯一つの望みに」(À mon seul désir)のいわれは、
絵の中央に描かれた深い青色のテントに、金色で「我が唯一つの望み」(A Mon Seul Désir)と書かれているから。
天幕の濃淡や隠し柄の表現は、まるで油絵のよう。
若き貴婦人は、これまでの5枚のタピストリーでは身に着けていたネックレスを外し、
右にいる侍女が差し出した小箱にそのネックレスを納めているという絵柄。

そのために、後世にさまざまな解釈が生まれたようで…
ひとつは、五感から解放された「知性」「精神」。
ひとつは、五感の後に来る「悟り」という六番目の感覚。
あるいは愛や処女性、これから結婚に入ることを示しているという解釈まであって謎のままだという。


一角獣0

過去にアメリカに一度だけ貸し出されただけだそうで、
美術館改装のために6点がそろって日本初公開で、思っていたより存在感がある。
絵画的な精密さと人物描写も素晴らしく、中世のエレガントな世界を味わうひととき。
大きな部屋に六面を配して、魅力をさらに際立たせる展示もナイス。
パリに出かけても、この美術館にはなかなか訪れる機会がないので、一見の価値あり。


フランス国立クリュニー中世美術館所蔵
貴婦人と一角獣展
会場 国立新美術館 乃木坂
会期 7月15日(月)まで
休館日 火曜日
開館時間 10:00~18:00、金曜日は20:00まで(入場は閉館30分前まで)。
料金 一般1500円
この後7月27日から10月20日まで、大阪・国立国際美術館に巡回。
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Comments

by dora

<キホさん

期待以上の良さでした。
これだけのものを完成させるには
どれほど大きな工房で優秀な職人が何年かかったのか?
当時の貴族の権勢がうかがわれます。

Comment#4877
  • 2013-07-07(Sun) 09:59:30
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by キホ

行ってきましたか!
良ウございましたね。
ヤハリ、泰西の古美術はすべて象徴と寓意に満ちたもので、アタシのような無教養なものには絵解きが必要です。
将に実り豊かな「中世の秋」を楽しむひと時でした

Comment#4876
  • 2013-07-06(Sat) 13:27:18
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