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いかにもRaoul Dufyらしい色遣いの小品「スミレ」入札成功!

Dufy スミレ 20cm DSC01062

先日のMAAオークションで、久しぶりにデュフィの版画で欲しいものが出品された。

1951年に出版された版画集「植物誌」の中の一枚。
ポショワール印刷、エディション366部。
額装済みで、タイトルは「スミレ」。

なんといっても発色がいい。デュフィならではの軽快なタッチと透明感のある色彩。

さっそく応札したら、バッチリ落札成功。
きのう現物が自宅に届いたので、さっそく玄関に飾ってます。

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【海外ガラクタコレクション7】 ジンバブエ政府発行の100億ドル札

8 20190108 ジンバブエ100億ドル札 21㎝ DSC03017


2014年南アフリカを旅した時、ジンバブエの路上で売られていた100億ドル札。
ハイパーインフレでザンビア経済が崩壊したときに、国の通貨として「公式」に発行されたもの。
しかし自国通貨を誰も信用せず紙屑同様になって、いまでは土産品。
たしか100円~300円くらいだった記憶が。

いま南米のベネズエラはじめ、世界のあちこちで失政から高インフレが起こっている。
ベネズエラでは、数百万人規模の国外脱出が問題になっているが、
石油資源国で豊かだったのに、共産カブレの経済音痴が政治を握ると、とんでもないことに。

かつての日本も民主党政権のときは、リーマンショックで株が7000円台に暴落、
失業率も急上昇して、うろたえるばかりで打つ手がなかった。
もしあのまま民主党政権が続いていたらと思うと、ぞっとする。

幸い、現政権になってまともな経済運営になり、国外逃亡する人はもちろんいない。
世界アチコチうろついていると、日本は本当にいい国だなあと思う。


日曜画家 奥村画伯のホノボノ作品

20181217 奥村画伯と 18㎝ DSC03210

チンタオから帰国し、 奥村画伯の展覧会に駆けつけました。
奥村佳弘さんは、アマゾンやニューギニアに出かける世界の蝶の収集家でもあるが、
寄るナントカで、近年はもっぱら日曜画家に。

実は、奥村画伯は、私の高校時代からのガールフレンドの旦那さま。
この頃は、旦那と会う機会の方がが多くなっちゃってますが…

毎年、同人展を開いていますが、今回は5作品の出典。

20181217 Okumura 18㎝ DSC03222

中でも私のお気に入りは、この自画像。
表現は素人っぽいが、なんともホンワカした雰囲気が漂っています。
とくに目線が、こっちを見ているようで心はアッチという表情がたまらない。
口元も、照れ笑いをこらえているよう。

画面には必ず、ライフワークの蝶々。
大変失礼ながら、葬式の遺影はコレでしょう!


20181217 浴衣の女性 19㎝ DSC03220

もう一つの人物画、「浴衣の女性」。
同じ人が描いたのかとおもうほど、自画像と対照的。
モデルの目線はこちらを見つめ、バックの整理も行き届いて…
蝶マークは手に持つ団扇に。楽しんでますねえ。


ここまで書いてきて思いだすのは…


引き込まれる東山魁夷の「道」

20181120 東山魁夷 道 1950 19㎝ arge
(道 1950)

「静謐の世界」そのもの、東山魁夷の生誕110年大回顧展へ。
静かさに満ちた透明な世界。今年初めに観た横山大観と好対照の存在かもしれない。

冒頭の「道」は初期の代表作、この作品をもう一度観たくて足を運んだようなものだ。
この道の先には静かで穏やかだが、健康な生命があふれているに違いない。

20181120東山魁夷 たにま 1953 15cm SCN_0003
(たにま 1963)

「たにま」は厚く積もった雪の中を河が静かに流れている光景。
もうすぐ春を迎えるよ、といっているようだ (私の勝手な解釈)。

20181120東山魁夷 青響 1960 20cm SCN_0003
(青響 1960)

「青響」。 静謐な森に滝音も吸収されてしまったかのよう。まさに魁夷の世界。

20181120 東山魁夷 花明かり 1968  18㎝ 
(花明かり 1968)

「花明かり」。満開の桜を煌々と照らす月。 静謐にして濃密。

20181125東山魁夷 唐招提寺壁画 山雲 1975 21㎝
(山雲 1975)

唐招提寺の大きな壁画。「山雲」。
眺めていると、自分の心がぐんと広がる。

20181120東山魁夷 秋イン 1958 18cm  SCN_0003
(秋搨 1968)

装飾的な構図だが、気品あふれる「秋搨」。

わかりやすい構図とどこまでも透明な色調。眺めていて心洗われる東山魁夷。
充実した展示に、会場はかなり混み合っていました。

会期:10月24日~12月3日 休館 火曜日
会場:国立新美術館 2F




【海外ガラクタコレクション6】 インド中部の鉄製猿面香炉

海外ガラクタコレクション6 申面香炉 インド 1993 20cm DSC00571

1993年、インド中部を旅行した際、どの街か忘れたが道端の骨董屋で入手。
猿の顔の鉄製香炉。 細工がなかなかよくできていて、雰囲気がある。
サイズ:長さ20㎝ 幅12㎝ 深さ12cm

20年以上存在自体忘れていて、
書斎を掃除していたら隅から出てきて、本棚の飾りに昇格。


充実のボナール回顧展

20181105 ボナール 餌をねだる猫 1912 21cm
(猫と女性 あるいは餌をねだる猫 1912 オルセー美術館)

デュフィやマチス並みに大好きなボナールの回顧展に行ってきた。
豊饒な色彩、心象的で装飾的な画面構成…ゴーギャンと並ぶナビ派の巨匠。
出展作130余点のうち70点がパリのオルセー美術館「ボナールコレクション」から。

同コレクションは、これまで3度ほど現地で観ているので、行くかどうか迷ったが、
好きな作家をまとめて観る機会は少ないので、国立新美術館へ。
結論、足を運んでよかった。 
初めてみる秀作もあって、改めてボナールの魅力を再確認。


20181105 ボナール アンドレボナール嬢の肖像 画家の妹 1890 愛媛県立美術館 15cm  SCN_0001
(アンドレボナール嬢の肖像 1890 愛媛県立美術館)

会場に入ってまず目をひくのは、鮮やかな赤いスカートの「アンドレボナール嬢の肖像」。
アンドレはボナールの妹だが、背景の平面的な描き方やスカートの赤との対比に浮世絵版画の影響が。

20181105 ボナール 格子縞のブラウス 1890 11㎝
(格子柄のブラウス 1892 オルセー美術館)

3年後に描かれた「格子柄のブラウス」は、ブラウスの格子柄が平面的に強調され
画面はより平面的になり、「日本かぶれのナビ」の異名をほうふつさせる。

20181105 ボナール クロケット 21cm
(黄昏 クロッケーの試合 1892 オルセー美術館)

大作「黄昏 クロッケーの試合」でも格子柄があちこちに。

20181105 ボナール 黒いストッキングの少女 1893 21㎝ SCN_0001
(黒いストッキングの少女 1893 オルセー美術館)

おっと目を止める、靴下の黒が印象的な「黒いストッキングの少女」。 

20181105 ボナール 化粧室11921 17cm
(化粧室あるいはバラ色の化粧室 1914~21 オルセー美術館)  

歳を経るにつれ、どんどん色彩が鮮やかになり、輪郭がぼけてくる。
冒頭に紹介した「餌をねだる猫」の色の構成の素晴らしさ、まさに色彩の魔術師ボナール。

この「化粧室」の色彩構成にもうっとりさせられる。

20181105 ボナール バラ色の裸婦 1916 11cm
(バラ色の裸婦 影になった頭部 1919 オルセー美術館)

「バラ色の裸婦」も、いかにもボナールらしい作品。
ボナールの描く人物の顔は、どちらかといえば無表情に近い。
この作品ではついに、暗くぼかしてしまっている。

20181105 ボナール 浴槽にしゃがむ裸婦 1918 16cm
(浴槽にしゃがむ裸婦 1918 オルセー美術館)

マルト夫人がモデルの作品は多いが、これもその一つ。
彼女と出会ったときボナール26歳、彼女は16歳と自己申告したが、
長い同棲生活の後、結婚するために入籍した時に2歳下で、本名も違うとわかったという。
ほわ~~んとした、いい話だ。

20181105 ボナール 夏 1917 21cm
(夏 1917 マルグリット&エメマーグ美術館)

大作「夏」は、躍動感にあふれる木々、手前のピクニックの家族と、その奥の日光浴の裸婦が
平面的に描かれているのに、わくわくするような色彩構成で、今回感動の一作。


20181105 ボナール ルカネの食堂 1932 21cm
(ル・カネの食堂 1932 オルセー美術館) 

「ル・カネの食堂」は、冒頭の「餌をねだる猫」から20年後に描かれ、
モデルのマルト夫人もだいぶ歳をとっている。傍らの猫は何代目なのだろう?
食卓の手前の食器から奥の椅子まで平面的に描かれているのに違和感なし。
暖色でまとめられて、ほのぼのとした空気が伝わってくる。

20181105 ボナール 花 1933 16㎝SCN_0002
(花 1933 国立西洋美術館)

今回感動したひとつ。 「花」、これが日本にあるのを知らなかった。
これでもかと華やかで生命力あふれる画面に圧倒される。
花瓶が女性の体のようという解説に思わずうなずくドラムスコ。


20181105 ボナール 花さくアーモンドの木1947 14cm
(花さくアーモンドの木 1947 オルセー美術館)

亡くなる年に描かれたほぼ絶筆の作品「花さくアーモンドの木」。
アーモンド畑に囲まれた別荘で、窓から見えるアーモンドの花に、
新たな生命を感じたのだろうか。瑞々しい。
画面左下の黄色は、もはや自分の手では塗れず、甥っ子に描かせたという。

2015年オルセー美術館での回顧展は、再評価が高まり51万人動員し話題に。
しかし日本ではゴッホやルノアールほどの人気がないのか、会場はほどほどの混み方で、
ゆったりと鑑賞できる。 お勧めの展覧会です。

会期:9月26日~12月17日まで 10時~18時(金曜土曜は20時まで) 火曜日休館
会場:国立新美術館(乃木坂)1F





何という躍動感 木田金次郎展

20180815 木田金次郎 海の見える川畔1941  19㎝ SCN_0005
(海の見える川畔 1941年 )

府中市美術館の木田金次郎展に出かけ、
その瑞々しい感性と躍動感に大感動させてもらった‼️

木田金次郎(1893~1962)は、終生、北海道の岩内町で絵を描き続けた孤高の画家。
岩内の裕福な網元の息子に生まれ、東京の開成中学で学ぶも、
家業が傾いて、実家再興のために漁師をやりながら独学で絵を描く生活に。

その才能を見出した有島武雄と交流、
有島武雄の「生まれ出づる悩み」のモデルとして脚光を浴び、
画家として生涯をおくることに。

20180815 木田金次郎 14㎝

その画風は、印象派やフォービズムの流れを汲みながら、
大自然賛歌と生命力あふれて、独自の世界を確立している。

実は、この素晴らしい画家の存在を知ったのは最近のこと。

ここ数年、大学の同期仲間で年に一度旅行しているが、
常連メンバーの一人、木田敏斌の父親が画家だったというのは聞いていた。
木田の親父が、こんな素晴らしい絵を描いていたとは…不明を恥じるばかり。

さて、同展の作品(77点)の中から一部をご紹介させていただこう。

冒頭の「海の見える川畔」は、私の大好きなDUFYのように、
リズムカルな筆が踊って、実にみずみずしい作品。
画面から波の音が聴こえ、浜風にただよう塩の香りがしてくる。
こういうの、好きだなあ!

20180815 木田金次郎 海 1936 21㎝
(海 1936年)
フォービズム風の作品。ギラつく太陽と波の反射。暴れる空。
絵からほとばしるパワーに、おっ!ただものじゃないぞと見入ってしまう。



20180815 木田金次郎 青い太陽 1955 21㎝SCN_0007
(青い太陽 1965年)

1953年、60歳で最初の個展。それが大反響を呼ぶ遅咲きの作家だった。
そして2回目の個展を準備中、1964年の岩内大火で、1600もの作品を焼失してしまう!
(今回は、それまでに大切に個人蔵されていた大火前の作品も展示している)

失意の木田は周囲の激励で、再び筆をとると、作風がさらにダイナミックに変貌していく。
「青い太陽」の馬は、焼け跡から力強く再起する作家の気力がほとばしる。
大火の損失が青い太陽なら、馬はそこからしぶとく再起する自分に重ねているのだろうか。

20180815 木田金次郎 菜の花畑 1956 21㎝ SCN_0010
(菜の花畑 1956)

この写真では色味を十分に再現できないが、菜の花のレモンイエローのきれいなこと。
ぜひ、現物を見ていただきたい。すがすがしい元気がもらえる。

20180815S 木田金次郎 牡丹 1956 19㎝  _0008
(牡丹 1956年)
この瑞々しい生命力の躍動もすばらしい。
絵画的には、隣に同時に展示されている、別の牡丹の絵の完成度のほうが高いような気がするが、
絢爛豪華な訴えに、「うん、お前も負けずに色っぽいよ」と声をかけたくなる。


20180815 木田金次郎 夏の岩内港 1960 21㎝ SCN_0009
(夏の岩内港 1960年)
「夏の岩内港」は、木田金次郎の画業の集大成のような傑作。
港に停泊する漁船のキシむ音や、漁網のにおい、間に見えるきれいな海、
画面下中央の網を修理する?漁師と子供の声まで聞こえてくるよう。
まさに「漁師賛歌」の、楽しい、しかも力強い絵だ。

素晴らしさに感動して、思わずすべての絵を二度見してしまった。
なお同展は、9月2日(日)まで府中市美術館で開催している。

その後は、
10月13日~11月4日  札幌 JRタワーブラニスホール
11月23日~12月16日 ニセコ 有島記念館
2019年1月12日~3月31日 岩内 木田金次郎美術館
を巡回する予定だそうです。

ぜひとも多くの人たちに実物を観ていただき、
木田金次郎の魅力を知っていただきたいと、こころからお勧めします。