オリンピック番組でBSを見ていると、
ハードロック工業のCMが流れることがある。
新幹線の激しい振動でもゆるまないネジの広告。
実はこの会社、従業員38人の小さな会社。
ところが、緩まないネジで売り上げ10億円の世界企業なんです。
社長は、
ナニワのエジソンこと、若林克彦さん。
若林さんが、この緩まないネジの仕組みを思いつくイキサツが面白い。
「会う人すべてわが師」とよく言いますが、若林さんは
「
見るもの触れるもの全てが我が師」だそう。
なぜなら、神社の鳥居を見て、世界一になるヒントをいただいたのですから。

小学生の頃からの発明好きで、
長じて大阪工業大学を出てバブルメーカーの設計技師に。
あるとき工業見本市で「緩まないネジ」の海外メーカーのサンプルをみて
「これは複雑すぎる!オレならもっと簡単な構造にできる!」
と発明心を刺激され…独自の「Uナット」を開発し、28歳で独立。
しかし独自の構造を説明しても、相手にスグ理解されずになかなか売れない。
もっとシンプルな構造で緩まないナットはできないかと毎日悩んでいた。
そんなある日、自宅近くの住吉神社に参拝したとき、
立派な大鳥居を眺めていて
ヒラメいた。
鳥居の横石を緩まないように支える古代建築のクサビの効果(写真の矢印)。

(もっとも現代では、クサビが形式化してコンクリートで一体成型している鳥居が多い)

こ、これだっ!!
そして出来上がったのが、クサビ効果で緩まないナット、ハードロックナット。
ナットの径の厚みに差をつけ、締めるほどにクサビ効果が強まる画期的な製品。
下の写真は、ナットの断面構造が分かるようにしたもの。

これが世界中で評価され、振動の多い列車のレールのつなぎ目に使われるようになったそう。
今年1月にNESWEEKの「世界が注目する中小企業100社」に掲載。
若林さんは「
ナニワのエジソン」として時の人になった。
若林さんは「すべて好奇心が土台」とも言う。
旺盛な好奇心ナシでは、鳥居をみて世界一になるネタに気づかないだろう。
まさに
好奇心は、すべての成長のもと。